『ミセス・ハドソンの冒険』(コリン・ドリル/縮原 尊訳/古潮社)

『シャーロック・ホームズ』シリーズでお馴染み、グラナダ版ドラマでは意外とお茶目な一面も持っていたハドソン夫人。

まさかまさかの令和の時代にチャーミングな彼女が主人公となって登場です！
ホームズとひとつ屋根の下で生活していた彼女が、推理の才能を開花させるのも納得です。

物語はいつもの下宿でホームズ不在のなか、ハドソン夫人が思いがけず依頼人の話を聞くことから始まります。

その依頼とはクリスマスに買った七面鳥を探してほしいというもの。一見ささいな依頼かと思いきや、物事は次第に大きな事件へと発展。
ハドソン夫人は好奇心旺盛で、まるでイタズラ好きな少女のような行動力を見せます。彼女が繰り広げる推理劇は、思わず手に汗を握る展開に！

途中で登場するユニークなキャラクターたちと共に、イギリス中を巻き込んで繰り広げられる珍道中は見逃せません。

はたしてハドソン夫人は事件を解決し、名探偵の代わりを果たせるのでしょうか？

ドキドキハラハラしながらも、思わず微笑んでしまうような、ハートフルでちょっと変わったミステリーです。